発達に課題のある就学前乳幼児のための療育
摂津市立つくし園は、発達に課題のある就学前乳幼児を対象とした児童発達支援サービスを提供する、通園施設です。
週5日のうちの必要な日数を、親子または単独で通園し、必要な期間にわたって療育を受けていただくことができます。通園クラスは、親子通園クラスと単独通園クラスに分かれています。
また、決まった日数の通園ではなく、必要な訓練や療育のみを受けることもできます。
いずれの場合も、理学療法士・作業療法士・言語聴覚士と連携して、専門的かつ多角的な視点で取り組んでいます。
療育とは、障がいなど発達課題のあるお子さんの発達を促し、自立に向けて育成することです。
つくし園の療育は、就学前のお子さんが基本的生活習慣を確立し、あそび・経験を広げて、社会性を獲得できることをめざしています。年齢・発達状況・特性・母子関係等を勘案して個別支援計画を作成し、発達を促すため領域別の発達援助と、養育基盤である家庭の安定に向けて、援助しています。
1.基本的な生活習慣を身につける。
睡眠・排泄・衣服の着脱・食事・清潔などの習慣を意識づけ、心身共に健康なからだづくりや安全快適な生活を通して表情豊かに過ごせることをねらいます。
2.しっかりあそぶ。
身体機能を促すあそび、運動感覚機能を促すあそび、認知・操作を促すあそび、社会性を促すあそびなど、発達段階に応じたあそびを存分に楽しみます。自分の好きなあそびを見つけて情緒安定を得、生活への広がり(経験拡大)、発達の基礎づくりを行います。
3.おかあさんとの関係をしっかり築く。
おかあさんと過ごすうちにおかあさんが大好きになり、おかあさんの大切さを知ります。おかあさんを基地として少しずつ飛び出していきます。自発的な活動は自信につながり、やりとりへと発展します。おかあさんとの関係は対人関係の基礎であり、安定構築が大切です。
親子クラス
親子で通園いただく、親子保育のクラスです。
- お子さんのことを理解し、お子さんに応じた子育てを考えます。
- 保護者といっしょに楽しく遊び、お子さんの情緒を安定させ、意欲を高めます。
- 人との信頼関係を構築する基盤である保護者との関係を築きます。
- 生活リズムを見直し、基本的生活習慣を整えていきます。
- しっかりからだを動かして遊び、丈夫なからだをつくります。
- ひとりひとりに目標を設定し、家庭と協力して取り組んでいきます。
単独クラス
お子さんだけで療育を受けるクラスです。
- いろいろな経験やあそびを通して子どもの意欲を高めます。
- 日々の繰り返しと積み重ねによって基本的生活習慣を身につけていきます。
- 友だちや先生とのかかわりを深め、対人関係を広げます。
- しっかりからだを動かして遊び、丈夫なからだをつくります。
つくし園の児童発達支援サービスの特徴
障がいのあるお子さんや運動・発達に課題のあるお子さんが日常生活における基本的動作を習得し、集団に適応することができるよう、お子さんの身体及び精神の状況並びにその置かれている環境に応じて適切な指導及び訓練を行います。
理学療法士・作業療法士・言語聴覚士と連携した支援
- 理学療法(PT:理学療法士)
- 作業療法(OT:作業療法士)
- 言語療法(ST:言語聴覚士)
3領域の専門的訓練を連携しながら提供しています。
グループ療育
乳幼児対象のグループでの訓練や療育で、必要に応じて実施します。
乳児は、健診等で要フォローとされ、PT訓練・療育を必要とする0~2歳児です。
幼児は、目と手の協応・運動の協調性等に課題をもつお子さんで、集団でのきめ細かな援助・指導を必要とする方。概ね2~3歳児と3~5歳児のグループです。
相談、送迎
相談や送迎を随時行っています。
指導方針
- 療育を通して発達を促す。保護者が子の発達を知り、適切なかかわりができるよう育児力すを育む。
- 認知・学習活動、手指の巧緻動作の基礎となる感覚・運動面をより確実なものにする。
- 目と手の協応・巧緻動作は基礎的な活動から積み上げ、適切な指導により達成感や満足感を与え、前向きな気持ちを育てる。
- 1と2が園のみの活動にとどまらず、家庭でも展開していけるように保護者指導を行う。
- 理学療法士・作業療法士・言語聴覚士、必要に応じて臨床心理士による評価を行う。
よりよいライフステージにつなぐ進路指導
見学や体験を重ねながら、次のライフステージについてお子さんの発達・育ちにとってよりよい環境設定を考えます。また、アフターケアの機会を活かして連携を深め、要配慮児への教育的手立てにつなげられるよう努めています。
ご利用手続きと費用
つくし園のご利用を希望される方は、摂津市立児童発達支援センターの相談窓口までお問い合わせください。
原則としてサービスにかかる費用の1割が利用者負担になります。ご家庭の所得に応じて、月ごとの請求となります。ただし、満3歳になって初めての4月1日から3年間は、就学前の障がいや発達に課題のある児童を支援するため、児童発達支援・保育所等訪問支援については、利用者負担は無料となります。
※利用者負担以外の費用(食費等の実費で負担しているもの)は年齢に関係なくお支払いいただくことになります。